CRUSING PARTNER

初夏の陽光は心地よい。
額とTシャツに少し汗を滲ませ、シートに滑り込む。
エンジンのキーを右に軽く回す。
高いトーンの振動の共に、後部より4AGが唸りを上げる。
背に音を浴びながら、シート、ミラーを神経過敏な程に合わせる。
深く息をつき、ベルトを絞める。
重いクラッチペダルを踏み込み、ギアをNから1stへ。
そして、アクセルに足をくれる、過剰な加速感。
やがて、2ndへ心は踊る。
やっぱ、この車よね。この車しかないわ。
やっぱ、おまえよね。この車は、一人で楽しむもんだよね。
ピピーッピピーッ。
おっと、お呼びだ。
さぁー、お迎えだー。
今日は何処へ行こうかなー。
新港かな、花岡山かな、それとも、テクノ。
あーっそうだ、俵山にしよう。

close
横書き 縦書き