SELF LINER NOTES -ANOTHER NIGHT-
シートのない自動車、扉の開いた冷蔵庫、スピーカーが潰れたステレオ。先へ先へと進み続ける文化に見放された、これらスクラップの山の上にこれまた役に立たないテレビが、想像を絶する時間をかけて風化の洗礼を浴びている。
と、突然、二度と動かないはずのテレビのブラウン管にホワイトノイズが走る。 ゆっくりと映像がはっきりしたとき、一人の男の顔が映し出される。
「ブゥーーン・・・」
と、いうことでみなさんこんにちわ。はじめまして。おひさしぶりでございます。
私が、今回の読み物「ANOTHER NIGHT」の作者&BAYARD EXPRESS 関東支局長のKEY-changです。どうでしたか?つまらない?(ゴメン)わからなかった?(これから解説します)・・・ありがとう。ともあれ、私としてはうれしいデビュー作、読みにくいところがあったと思いますので、これより解説をいたします。(本文の内容に相当触れるから、本文を読んでない人はふりだしに戻る。そのほかの人は一回休み)
まず、この作品のテーマの一つとして狙っていたのは、「設定ゼロ」。サイバーパンクやファンタジー小説に、よくあるでしょ、設定だらけのやつ。(あ、そういえばRPGがそうか)俺頭悪いから苦手なんです、難しいの。だからこの物語では時代背景、場所、アクセサリーから登場人物まで、ほとんど設定なし。たった二人しかいない登場人物の名前さえ無い。でも、そうすることで、二人を繋げる二つの物語に底なしのリアリティがあらわれてくるんです。(唯一出てくる人名「オードリー・ヘップバーン」なんか狙いまくりでしょ、彼女はこの物語のどこかに実在したんです。)
次に、欲が深いから短編でも大きく見せるようにしました。二つの異なる物語の「つなぎ」みたいな話にすることで、もっと大きな他の物語が想像できると思います。まさに一粒で三度おいしい。お買い得ですぜぇ、だんなっ!
そして、この物語を思いついたきっかけなんですが、実はシュワちゃんの映画なんです。「ラストアクションヒーロー」とか「トゥルーライズ」見てて、「そんなばかな」見たいなアクションの連発を、度偉くリアルに見せてくれますよねえ。 あこがれちゃったんですよ。そんな映画の主人公だったらって。でも、それはかなわないっていう 現実との葛藤が物語のベースになりました。(だから、この物語は私の心の物語でもあるんです)
最後に題名「ANOTHER NIGHT」。なぜかって?これは、いまダンスミュージックで売れまくっている「THE REAL McCOY」の曲なんですが、そのビデオクリップが「俺」と「O・ヘップバーン」との恋愛を想像させてくれたの でこの曲から題名を取りました。(曲自体はディスコなんかでかかっていて、物語とは無関係です)
あまり種開かししても面白半分だからこの辺にしておきます。あとはあなたの感性一つでこの物語も宝石のように輝くことをお約束します。
それでは、次回「HYPER REAL(仮題)」でお会いしましょう。さようなら!
テレビの中の男の顔は、ゆっくりとフェードアウトし、最初のホワイトノイズが画面を占領した。そして、また最初のように突然ホワイトノイズが消え去り、テレビはゆっくりと風化していくのだった。